ダイエットをする際に最近何かと耳にするワードとして、「糖質制限ダイエット」というものがあると思います。
糖質の摂取をへらすことにより、効率的に体重を落としていこうという手法ですが、この方法は効果があるのでしょうか?
今回はこの疑問に関して、以下のポイントに絞って解説していきます。
・糖質摂取で体脂肪が増える?
・糖質摂取は0でいい?
・糖質にも種類がある
糖質制限ダイエットの効果について
糖質摂取で体脂肪が増える?
糖質を控えるダイエットに効果があるのかを考える上で、そもそもなぜ糖質を摂取すると太る、つまり体脂肪が増加するのでしょうか。
これはインスリンというホルモンに起因します。
糖質を摂取することにより血糖値が上昇します。
そして、この上がった血糖値を下げるために分泌されるのがインスリンであり、インスリンの分泌料が多くなるほど脂肪を蓄えやすくなります。
ただしこのインスリンには、脂肪の蓄積だけでなく筋肉の合成にも効果を発揮するため、必ずしも厄介な存在というわけでもありません。
人間には、身体のサイズや筋肉の量によって処理しきれるエネルギーに限界があります。
なので、まずはご自身の1日の摂取カロリーを計算した上で、その中からどの栄養素でどれくらいのカロリーを摂取するかを考えると良いでしょう。
糖質摂取は0でいい?
1日のカロリー収支を考え、その中で各栄養素の摂取量を決めていくことになりますが、糖質制限ダイエットを行うとして、そもそも糖質の摂取を0にしてもいいのでしょうか?
パーソナルトレーニングジムでは食事指導を実践しているところもあり、ジムによっては糖質の摂取をコントロールしたりするところもありますが、基本的には糖質の摂取は0にする必要はありません。
糖質はエネルギー源として利用されるので、寝起きに摂取することで身体を目覚めさせる効果もあり、また特に運動前には摂取するのとしないのでは発揮されるパフォーマンスに大きな差が出ます。
筋トレをする場合には、糖質を摂取しエネルギー補給しないと、筋肉を分解して、分解されたアミノ酸をエネルギーとして使ってしまうため、頑張ってトレーニングしても思うように筋肉が成長しないということがあります。
最近では科学的根拠に基づいた新しいダイエット方法として、ケトジェニックダイエットというものも紹介されています。
ケトジェニックダイエットとは、一定期間糖質の摂取を0にし、その代わりに脂質やたんぱく質を好きなだけ摂取して良いというダイエット方法になります。
糖質の摂取を完全に断ち切ることでケトーシスという物質が体内で生成され、それが脂肪燃焼に効果を発揮すると言われています。
ただしこのケトジェニックダイエットはかなりのダイエット上級者でないとうまくいかず、知識がないままで行うと健康を害する可能性もあります。
また、糖質制限を過度に行うことで確かに体重や体脂肪を落とすことができますが、リバウンドしやすいというリスクもあるということを認識しておきましょう。
糖質を断って体重や体脂肪を落とし、その後再び同じ食生活に戻した途端に体型も元通りになってしまうということもあります。
なので、運動と組み合わせて行う、もしくは適度に糖質を摂取するということは大事になってきます。
糖質にも種類がある
糖質は何かと忌み嫌われる存在ではありますが、糖質と一口にいっても実は種類がたくさんあり、ダイエットに役立つものとそうでないものがあります。
例えば質問ですが、そばとうどんだったらどちらがダイエットに効果的だかわかりますか?
答えはそばです。
そばもうどんも両方糖質ですが、両者には決定的な違いがあります。
それが「GI値」と呼ばれるものです。
グリセミック・インデックス指数の略称であるGI値ですが、これが低いほうが摂取してからの血糖値の上昇が緩やかになり、それ故にインスリンの分泌を抑制することができます。
GIの低い食材としては、そばの他にも玄米、全粒粉のパン、オートミールなどがあります。
基本的に茶色い糖質はGI値が低いとされ、一方で白米・食パン・うどんなどの白い糖質はGI値が高い傾向にあります。
まとめ
以上、糖質制限ダイエットの効果について解説してきました。
まとめると、
・糖質摂取によりインスリンが分泌され、これが太る原因になる
・糖質制限ダイエットは短期的に効果があるがエネルギー源になるので適度に摂取したほうが良い
・糖質にも種類があり、GI値が差を作っている
糖質はたんぱく質、脂質と並んで三大栄養素と呼ばれる大事な栄養素です。
ダイエットの敵として考えられがちな糖質ですが、正しく、賢く摂取することで私達のコンディションを整えてくれます。
適度な摂取をして、正しい付き合い方をしましょう。