近年の筋トレブームに乗っかり、ボディビルという競技が注目を集めています。
ボディビルというと男臭い、エクストリームな競技として本当に一部のコア層のみが行う競技でしたが、最近では男性だけでなく女性も関心を持つようにもなっており、一気にその人気を高めています。
そのボディビルですが、大会で勝利するには筋肉量があるだけではだめで、「ポージング」をしっかりと行わなければ勝てません。
ボディビルの試合映像や写真をご覧になったことがある方も多いと思いますが、各ポーズには名称があり、またポーズによって見せる筋肉の部位も変わってきます。
今回は、ボディビルのポーズの種類ややり方について解説します。
ボディビルのポーズについて
ポージングの流れ
ボディビルの大会では司会者の指示の元で各種のポージングを行っていきますが、ターンライトという掛け声とともにポージングを変えていきます。
最初は正面を向き、その後右回りに身体を横に向けたポージング、更に右回りして後ろを向いてのバックポーズ、もう一度横を向いてサイド、最後に正面を向いてポージングします。
リラックスポーズ
ボディビルではリラックスポーズと規定ポーズというのがあり、選手はステージに上ってまず最初にリラックスポーズをとります。
リラックスポーズでは手を後ろに回したりすることなく、フロント→サイド→リア(バック)→サイドの順番で身体を回転させます。
ポージングとしては、握りこぶしを作って筋肉をはらせた状態で立ち、サイドポーズのときには、腕を少し上げたようなポーズをとります。
規定ポーズ
リラックスポーズが終了すると、いよいよ規定ポーズに入ります。
規定ポーズはボディビルの大会の見せ場であり、会場も一気にもろ上がります。
各選手が強みとなる筋肉があり、それを強調するためのポージングを行います。
「あの選手はあのポージングのときに大きく見える」、「あの選手はこのポージングが弱点だ」というような評価をされます。
では以下で、規定ポーズについて詳しく見ていきましょう。
ダブルバイセップス(前)
まずは前を向いた状態で行うダブルバイセップスというポーズをとります。
バイセップスとは上腕二頭筋のことであり、両方の力こぶを強調するようなポージングをとります。
上腕二頭筋を見せるだけでなく、片方の足のかかとを軽く浮かせるようにして立つことで、太ももの筋肉(大腿四頭筋)のサイズ感も見せていきます。
ラットスプレッド
ラットスプレッドも正面を向いて行うポージングであり、背中の筋肉の広がりを見せるポージングになります。
握りこぶしを作ってそれをお腹の斜め前あたりに置き、背中の筋肉が横に広がるようにポージングしていきます。
選手によってはこのポーズをすることで背中に羽が生えたのではないかというほど大きく広がる選手もおり、歓声が上がるポイントの一つです。
サイドチェスト
続いて、サイドポジションのポージングに移行します。
サイドチェストと呼ばれるポージングでは、大胸筋を強調し、更に大腿四頭筋のサイズ感や厚みを強調していきます。
身体を横にした状態で正面を向き、左手を右手で握って大胸筋に力を入れます。
左足のかかとを上げて静止します。
ダブルバイセップス(後ろ)
続いて再びダブルバイセップスを行いますが。今度は観客に背中を向けた状態で行います。
この時には上腕二頭筋の他にも肩の筋肉である三角筋の後部や、なんと言っても背中の筋肉を強調していきます。
広背筋のサイズ感があり、さらに脂肪が薄い選手は背中のゴツゴツ具合がより浮き上がり、背中に顔が見えるような選手もいます。
後ろを向いて力こぶを出すポージングをし、片方の足を少し前に出し、もう片方の足のかかとを上げてふくらはぎの筋肉も見せていきます。
ラットスプレッド(後ろ)
続いてラットスプレッドの後ろバージョン。
背中の広がりをより強調するポージングであり立体感よりもサイズ感を重視します。
逆三角形の体型を見せるためのポージングです。
サイドトライセップス
続いてサイドポーズですが、最初のサイドポーズであるサイドチェストではなく、サイドトライセップスという上腕三頭筋を見せるポージングをします。
横を向いて手を後ろに組み、右腕の上腕三頭筋を強調するポージングをとります。
アブドミナル&サイ
腹筋を強調するポージングです。
正面を向いて手を頭の後ろに組み、その状態で腹筋に力を入れます。
この時腹筋が浮き上がり、また足の筋肉にも力を入れるので大腿四頭筋のアピールにもなります。
モストマスキュラー
最後のポーズはモストマスキュラーです。
身体を少し前に倒した状態で腕を下に向けて上腕二頭筋を出し、また肩の筋肉である僧帽筋を強調させていきます。
身体全体のサイズ感を見せるポージングであり、最後の規定ポーズということもあり、歓声もひときわ大きくなります。
まとめ
ボディビルのポージングについて解説してきました。
ボディビルの大会を見に行くのは非常に面白いですが、予めポージングを予習しておくことで大会の流れもつかめてより一層楽しめます。