男らしい身体と言われて、あなたはどんな体型をイメージしますか?
太い腕、厚い胸板、がっしりした下半身などを考える人が多いと思いますが、実際に男性らしさを演出しているのはこれらだけでなく、「横の広がり」が大きな要因を占めています。
ウエストは細く、そして背中広いというのが男性らしさをより強く印象づけます。
よく、逆三角形の体型という言葉を耳にすることがありますが、まさに背中を鍛えることでこの逆三角形を手にすることができます。
そこで今回は、背中を大きくするための筋力トレーニングについて解説していきます。
背中を大きくするためのトレーニングは?
背中の構造を知る
まず、背中を鍛えるにあたり、背中の筋肉の構造を理解する必要があります。
背中には細かく筋肉が存在していますが、ここでは大きく「広背筋」と「大円筋」分けて紹介します。
広背筋は文字通り背中の広い部分を覆う筋肉であり、以下で紹介する筋力トレーニングメニューでは必ず関与してくる筋肉になります。
そして大円筋ですが、これはワキの下辺りの筋肉であり、ここを鍛えることにより背中をワイドに見せることができます。
背中の筋トレには、背中を「広く」見せるためのトレーニングと「厚み」をもたせるトレーニングがありますので、目的別で紹介していきます。
ラットプルダウン
ラットプルダウンは背中を大きく見せるトレーニングの代表格であり、ジムでトレーニングをする人であれば絶対に外せないメニューになります。
ラットプルダウンとは、バーを上から下に引くことにより広背筋と大円筋を鍛える種目になり、大小関係なく、基本的にはどんなジムにもラットプルダウンマシンが設置されているほどメジャーなメニューになります。
ラットプルダウンを行う際のコツとして、「背中で引く」ということがあります。
腕の力や肩の力を使ってウエイトを引き込んでしまうと背中の筋力に刺激が入らず、思うような効果を得ることができません。
お尻を浮かせずに背中の力で引くイメージで行うこと、背中をあまり反らせないことが重要です。
チンニング(懸垂)
チンニングも背中の筋肉を大きくするための筋力トレーニングとして有名であり、筋トレに詳しくない人でも知っている人は多いと思います。
このチンニングですが、ボディビルダーでも取り入れるほどの有名な種目であり、シンプルながらに行うのが難しい種目でもあります。
ジムのパワーラックにはチンニング用のグリップがあるので行うことができるほか、チンニングアシストマシンというものもあり、補助無しでは懸垂ができないという人にはおすすめです。
ローイング
上記のラットプルダウンとチンニングは背中の広がりを出すための種目である一方、ローイング系の種目は背中の厚みを出す種目になります。
ローイングとは「引くこと」を意味し、ウエイトを引き込むことで背中の筋肉に刺激を与えていきます。
ラットプルダウンも引く種目ではありますが、上から下に引く種目となっている一方でローイング系の種目は水平に引くという意味で対象となる筋肉も異なってきます。
ローイングといってもダンベルを使ったローイングからバーベルを使ったもの、また座った状態で行うものから立った状態で行うものまで幅広く存在し、器具や姿勢の違いによって微妙に刺激も変わってきます。
ローイング専用のマシンもありますが、これは座った状態でウエイトを引く動作を行うという形になります。
どんな姿勢や器具でローイングを行うにしても、共通して大事なポイントは「引ききる」ということです。
よく、引く際には肩甲骨を寄せることが大事であると言われていますが、いまいちピンとこない人もいます。
ですので、ローイングを行う際には、肘を完全に引ききった状態まで持っていくということを意識して行いましょう。
デッドリフト
デッドリフトは広背筋の他にも、脊柱起立筋という背中の縦のラインの筋肉を鍛えることのできる種目となり、ベンチプレスとスクワットと並んでパワー系種目の一つとして分類されます。
フリーウエイトで行うのが一般的で、腕を伸ばした状態でバーを持ち上げる動作を行います。
床にバーを置いた状態で行う「床引きデッドリフト」の他にも、パワーラックのセーフティバーの上に置いて少し高い位置からおこなう「トップサイドデッドリフト」というものもあります。
腰の故障が恐い場合にはトップサイドデッドリフトをおすすめしますが、いずれにしても腰への負担の強い種目になるため、しっかりと腰にベルトを巻くこと、無理な重量を扱わないこと、軽い重量から徐々に筋肉を慣らしていくことを重視して行いましょう。
背中の筋力トレーニングの頻度
背中のトレーニングの頻度ですが、サイズの大きい筋肉に分類される背中のトレーニングは、週に1回、多くても2回のペースで行うようにしましょう。
背中の筋肉は1回鍛えてから回復するまでに3日間(72時間)かかると言われています。
ですので、鍛えたらしっかり休養を与えることが大事であり、筋肉痛がある間は次の背中トレーニングは行わないようにしましょう。
ちなみに今回紹介したトレーニングを1回のトレーニングで行うことで背中をバランスよく鍛えることができるので、10回を1セットとして3〜5セット行いながら各種目を行っていくといいでしょう。
ラットプルダウンとローイングは確実に行いたいところです。
まとめ
以上、背中を大きくする筋力トレーニングについて解説してきました。
背中を鍛えることで誰もが憧れる逆三角形の体型を手に入れることができます。
効果が出るのも早い部位なので、今回紹介したメニューを中心にコツコツと行って背中を成長させましょう。