筋トレをする人の目的は様々であり、スポーツのパフォーマンスを上げたいという人からダイエット目的、そしてかっこいい身体を手に入れたいという目的を持って行う人もたくさんいます。
しかし、目的がどんなものであっても「筋肉を大きくしたい」という大きな目的は同じです。
筋トレすれば筋肉がつくというのは誰しもが持っているイメージですが、そもそもどうして筋肉は大きくなるのでしょうか?
何となくのイメージでトレーニングするのではなく、しっかりと筋肥大のメカニズムについて理解してトレーニングすることで、筋トレの際はもちろん、筋トレをしない日の過ごし方についても変化をもたらすことができ、より効率的に筋肥大させることができます。
そこで今回は筋肥大のメカニズムについて、
・どうして筋肉は大きくなるのか
・毎日筋トレすれば筋肥大しやすくなるのか
・筋肥大させるための筋トレのコツ
・筋トレ以外の要素
をポイントに解説していきます。
筋肥大のメカニズムについて
どうして筋肉は大きくなるのか
そもそも筋肉はどのような流れで大きくなるのでしょうか。
「そりゃあ筋トレするから筋肉が大きくなるんでしょ?」と思うかもしれませんが、より具体的にそのメカニズムを考える必要があります。
筋トレをすれば筋肉は大きくなるというのは確かに正解です。
では、どうして筋肉は筋トレなどの運動で大きくなるのか。
筋肉は細い繊維(筋繊維)で構成されており、この繊維が何本もつながってできています。
そして、筋トレを始めとする運動で筋肉に負荷を与えることによりこの筋繊維がちぎれます。
筋繊維がちぎれるといっても負傷をしたという意味ではなく、運動で強い負荷がかかることで起きる現象なので心配は不要です。
そして、この破壊された筋繊維が修復する過程で筋肉は以前の負荷に耐えられるように太くなっていきます。
太くなるといっても目に見えて太くなるということではなく微細な変化なので、すぐに効果を実感できるということではありません。
そして筋肉はこの破壊と再生を繰り返す中で少しずつ大きくなっていきます。
毎日筋トレすれば筋肥大しやすくなるのか
筋トレにより筋繊維の破壊と再生を繰り返すことが必要になってきますが、では毎日筋トレを行うことによりこのプロセスを早めることができるのでしょうか。
人間の身体は筋肉で覆われていますが、各筋肉でサイズが異なり、回復に要する時間も変わります。
そして、完全に筋肉が修復されない状態で次の筋トレをしてしまうと破壊のプロセスばかりが進んでしまい、筋肉が成長しにくくなったり、怪我をしてしまう要因にもなってしまいます。
一般的に、大きな筋肉である下半身の筋肉や背中、胸の筋肉は1回のトレーニング後に完全に回復するまでに3日間ほどかかると言われています。
したがって、これら大きな筋肉を鍛えた場合には最低3日明け、その他の筋肉である腕や方の筋肉は2日間はあけたいところです。
基本的な考え方として、各部位を週に1回鍛えれば十分に筋肥大させることは可能なので、継続的に各部位を鍛えるということを意識しましょう。
筋肥大させるための筋トレのコツ
各部位をまんべんなく鍛えつつ、さらに定期的に鍛えることが筋肥大のポイントになります。
そして、さらに効果的に筋肥大を起こすためにはトレーニングの内容も考える必要があります。
筋肉に強い刺激を与えることで筋繊維の破壊を効果的に引き起こすことができますが、軽い重量を何回も扱っていても中々筋肉に負荷を与えることができません。
そこで、ジムで重さを扱ったトレーニングを行うときには、6回〜12回が限界となる重量を扱ってトレーニングを行いましょう。
筋肉は同じ負荷に慣れてくると肥大しにくくなってくるので、今扱っている重量に慣れてきたらどんどん重量を上げていくことが大事です。
筋トレ以外の要素
筋肥大を起こすには筋トレを行うことが必要なのは言うまでもありませんが、更に大事な要素があります。
まず食事です。
筋肉は筋トレと食事でできるものであり、どれだけ頑張って筋トレをしても食事(栄養摂取)をおろそかにしてしまうと思うような成長を得ることができません。
筋肉を作る上で必要な栄養素がたんぱく質であり、筋肥大を起こしたいのであればたんぱく質をしっかりと摂取しましょう。
筋肥大を目指す人の必要なたんぱく質摂取量は、体重1kgあたり2gの摂取が推奨されます。
つまり、体重60kgの人であれば60×2=120gの摂取が必要ということになります。
この量を毎日摂取していくのが理想ですが、肉や魚等のたんぱく源を摂取するというのは意外と大変です。
そこで、効率的にたんぱく質を摂取するためにプロテインの摂取をするなどして量を確保しましょう。
栄養の他にも重要な要素として睡眠が挙げられます。
筋肉の修復は寝ている間に特に行われるので、睡眠時間が少ないとその分回復が弱まってしまいます。
しっかり寝ることで成長ホルモンを分泌させることができるので、最低でも6時間は寝ること、睡眠の質を妨げるカフェインやアルコールの摂取は控えるということも大事です。
まとめ
筋肥大のメカニズムについて解説してきました。
筋肉を大きくしたいのであれば筋トレを頑張るというのは基本ですが、より筋肥大を効率的にすすめるためには、
・筋トレの頻度を意識する
・扱う重量を意識する
・筋トレ以外の要素も重視する
ということを念頭に置きましょう。
トレーニングの効果を高めるために、正しい知識を持って正しい努力をしましょう。